■あまめはぎとは |
アマメハギとは、立春前夜、節分の夜に子どもたちによって行われる伝統行事。子どもたちは、自分で作った鬼の面を着け、箕、前垂れをあて、サイケと呼ばれる桶と竹で作った包丁を手に家々をまわる。その際「あまめ!」「怠け者はおらんか」などと子どもたちに聞かせ、冬の間の怠けた心を戒める。秋吉地区では、この大切な行事を後世に残そうと、昭和44年に「アマメハギ保存会」を結成し、保存・伝承活動を行っている。 アマメハギは昭和54年2月3日、旧門前町皆月地区に伝わる「あまめはぎ」と、輪島市に伝わる「面様年頭」と合わせて「能登のアマメハギ」として国指定重要無形民俗文化財に指定された。門前・輪島の行事は 1月に行われるが、アマメハギは節分の日、2月3日に行われる。 秋吉の場合、節分の夜、子どもが数名ずつ組をなし、鬼の面を付け、蓑を着、フカグツをはき、サイケという手桶を提げ、出刃庖丁・鉄棒(模造)を持ち、各家に訪れる。鬼はサイケをたたき「アマメーアマメー」と大声でわめき戸をあけ、ニワヘ入ると、家の小さな子は逃げ回わるが、「親の言うことをきけ」「立春にいつまでもアマメをつけておるな」といっておどす。 (文は町の広報誌「広報のと」N0.25、「内浦町史」第二巻925頁より) |
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■フォトギャラリー |
戦前と戦後まもなくのアマメハギ 昭和50年代のアマメハギ 昭和50年代のアマメハギと、かつて使われた鬼の面の数々 写真左は天野さん宅の居間を改装した展示室、右は平成20年の体験イベントの様子 |
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